現代の欲求構造と「本当の自分に戻る」力
今日は、前回の「人間の欲求」について、もう少し深く話していきたいと思います。
結論から言うと、やはり現代は「人から認められたい」「必要とされたい」という欲求が圧倒的に強い時代だと思っています。
SNSを開けば誰もが自分を表現できる。
“いいね”や“フォロワー”という数字で承認される世界。
確かに、それは一時的に承認欲求を満たしてくれます。
でも──
本当の意味で「人から必要とされている」と感じる瞬間って、昔より圧倒的に減っているんですよね。
承認されたいけど、満たされない時代
現代は“見られること”は簡単になったけど、“理解されること”は難しくなっています。
承認はあっても、共感や繋がりがない。だからこそ、どれだけ“いいね”がついても、心の奥では「孤独だな…」と感じてしまう。
これは、現代社会全体の幸福感の低下にもつながっています。
AIやSNSで人と繋がれるようになったのに、心の距離はどんどん離れていっているんです。
承認の先にある「貢献の欲求」
ただ、ここで終わらないのが人間の面白いところ。
人は、誰かに認められ、安心を得ると、次に「誰かの役に立ちたい」という貢献欲求が生まれます。
承認されることでようやく“心に余白”ができ、今度は他人のために動けるようになる。
この流れがある人は、本当に強いです。
なぜなら、承認のエネルギーを「愛」や「貢献」に変換できているから。
そしてその先には、もう一段階上のステージが待っています。
「成長」から「自己一貫性」へ
人は誰かに貢献し、影響を与え始めると、次に感じるのは
「もっと自分を磨きたい」「もっと良くなりたい」という成長の欲求です。
そして最終的にたどり着くのが、「他人ではなく、自分として生きたい」という自己一貫性の欲求。
つまり、仮面をかぶらず、本音で生きること。
周りの期待ではなく、自分の“本心”に従って生きること。
ここにたどり着いた人は、他人に振り回されなくなります。
外の評価から自由になり、心の軸が安定する。
この状態こそ、本当の幸福や自己肯定感につながると思っています。
欲求のピラミッド構造
人間の欲求というのは、次のような流れでできています👇
① 存在承認:「見てほしい」「理解されたい」
② つながり:「愛されたい」「共感されたい」
③ 貢献:「意味を持ちたい」「誰かを支えたい」
④ 成長:「挑戦したい」「進化したい」
⑤ 自己一貫性:「本当の自分で生きたい」
この順番が、人間が“成熟”していくプロセスそのものです。
下層が欠けると「不安」や「孤独」が生まれ、上層に進むほど「目的」「幸福」「自由」を感じられるようになります。
つまり、人が幸せになるためには、自分の欲求を理解し、順番に満たしていくことが大切なんです。
現代人が見失っている「自己一貫性」
今の時代、AIもSNSも進化して、仕事も恋愛も、情報も、すべてが便利になりました。
でも、便利になるほど、「自分が何者なのか」が見えにくくなっている。
だからこそ、これからの時代に必要なのは──
「本当の自分」に戻ること。
人と比べず、誰かに見せるためじゃなく、
“自分のために”挑戦する。
その在り方こそが、AI時代の中で人間らしく生きる唯一の道だと思っています。
結論:人間は、承認から始まり、自分に帰る
結局、人の人生というのはこの流れに尽きると思います。
認められたい → 愛されたい → 与えたい → 成長したい → 自分に戻る。
このサイクルをどれだけ丁寧に生きられるか。
それが、幸福度や自己肯定感、そして社会全体の豊かさを決めていく。
だから僕は、人が「本当の自分」に戻れる社会をつくりたいと思っています。
恋愛も、仕事も、経営も、その延長線上にあります。


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