「質問」という言葉の構成的な意味
私は普段、ふとしたときに言葉の意味や語源を調べたり、
「なんでだろう?」と考え込む癖があります。
これはもう、やめたくてもやめられない思考習慣みたいなもので、
電車の中でも、ご飯を食べている時でも、
突然スイッチが入ってしまうんですよね。
そして一度そのスイッチが入ると、
2時間くらいずっと考えたり、調べたり、
思考を巡らせてしまいます。
質問という行為を構造的に見る
私はコンサルタントとして「質問しよう」「質問しなさい」とよく言いますが、
そもそも“質問”とはどういう意味なのか?
これを構造的に考えてみたんです。
🔡 語源を分解してみると
- 質(しつ) = 本質・中身・クオリティ・価値
- 問う(とう) = 確かめる・明らかにする
つまり「質問」とは、
“物事の質(本質・中身)を明らかにするために問う行為”
ということになります。
ただ情報を得るために聞くのではなく、
「そのものの質=本質」に光を当てること。
それが“質問”の原義です。
💭 なぜ「質」を問うことが重要なのか?
私たちは日常の中で、つい「何が起きたか(事実)」に焦点を当てがちです。
しかし、本当に大事なのは「なぜそうなったのか(構造)」や、
「どうすれば良くなるのか(原理)」を掘り起こすこと。
つまり、質問には3つの層があります。
| 層 | 内容 | 意味すること |
|---|---|---|
| 表層 | 事実を問う | 何が起きたのか? |
| 中層 | 理由を問う | なぜそうなったのか? |
| 深層 | 質を問う | その背景や構造・意味は? |
“質を問う”質問とは、表面的な答えを得ることではなく、
「構造を理解すること」そのものなんです。
🔭 「質問」は焦点化の行為でもある
質問とは、広がりすぎた情報や曖昧な思考を
「一つの点(=焦点)」に収束させる行為です。
質問するとは、世界のノイズの中から
“本当に見るべき一点”を選ぶ行為。
だから、質問が上手い人というのは、
「情報を集める人」ではなく、
「世界を整える人」「思考を整理する人」なんです。
🧩 思考構造で見ると
- 問いを立てる → 意識の焦点を定める
- 質を問う → 本質を掘り下げる
- 答えが浮かぶ → 構造が見える
この3ステップこそが、思考を明瞭化するプロセス。
つまり質問とは、“解決”のための第一行動であり、
人間の知性の原点でもあるということです。
✨ まとめ
質問とは、物事の質(本質)を問うことであり、
曖昧な世界を焦点化していく思考行為。
そして——
「何を問うか」で、その人の“知性の質”が決まる。


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