人間の欲求から見る、現代と未来
最近、人間の「欲求」について、かなり深く考えるようになりました。なぜかというと──
人間の欲求を満たすものやサービス、出来事こそが、ほんとうの意味で人を豊かにすると思っているからです。
「豊かにする」と言っても、単に便利とか楽になるという意味ではありません。むしろ、いらないと思っても欲してしまうもの/無意識に必要だと感じてしまうもの──心の奥底から求めてしまう何かです。
そういう“核の欲求”を満たすものこそが人を動かし、世の中に広まる。
つまり今、世界に溢れている「必要とされるモノやサービス」は、すべて人間の欲求を満たしているんですよね。
iPhoneがなぜここまで普及したのか
たとえば、iPhone。これは単なるスマホではなく、“欲求の集合体”です。
- 持っているだけでかっこいいと思われたい(承認欲求)
- みんなと同じものを持って孤独になりたくない(孤独回避欲求)
- 最新機種を持って「自分は価値がある」と感じたい(価値証明欲求)
さらにアプリやSNS、ゲームも同じ。
全部、人間の欲求を刺激して満たす構造でできています。
インスタグラムなんて、まさに承認欲求を満たす装置。
「いいね」やフォロワーという数字で、自己顕示や承認を擬似的に満たす。
でもそれは、本当の意味では満たされていない。
“満たされた気になる”ように設計されているだけなんです。
人から必要とされるサービスとは
人間の欲求を満たせるものであれば、ビジネスでも必ず必要とされます。
だからサービスを考えるとき、俺はいつもこう問い直します。
- これはどんな欲求を解消するのか?
- 競合がいない(または勝てる)理由はどこにあるのか?
結局、すべての商品・サービスの根源には人間の欲求がある。
欲求を理解し、構造化できれば、価値は生み出せると俺は思っています。
俺が重視している8つの欲求
人間の欲求は無数にあるけど、特に重要だと考えているのがこの8つ。
- 承認欲求:誰かに認められたい、必要とされたい
- 自己実現欲求:自分らしく生きたい、理想を叶えたい
- 価値証明欲求:自分の価値を証明したい、認めてほしい
- 孤独回避欲求:孤立や無関心から逃れたい
- 退屈回避欲求:刺激を求める(退屈=苦痛)
- 愛されたい欲求:無条件に受け入れられたい
- 支配欲求:環境や他人を自分の思うようにしたい
- 感情共有欲求:理解されたい、共感されたい
現代人が最も枯渇しているのは、たぶんこの「感情共有欲求」。
SNSやマッチングアプリで承認されても、“本当の自分を見てくれる人”は少ない。
現代は「擬似的に満たされている」
表面上は満たされているように見えて、実は擬似的な満たしで動いていると思う。
ネットの繋がりは手軽だけど、温度や感情の機微は伝わりにくい。だから、理解された“気”になってしまう。
だからこそ、これから必要とされるのは「ほんとうに満たされる感覚」と「人と人の絆」だと俺は考えています。
AIの時代に、何が価値になるのか
アナログからデジタルへ、そして今はAIの時代。
AIが日常に浸透し、サービスの多くがAIを介して作られるようになる。では、AIは感情の共感や、愛を感じる関わり方をできるのか?
俺は、それを“悪いこと”だとは思っていません。いつかAIも、人の欲求に深く応えてくれる存在になるはず。
「AIと結婚する人」まで出てきた。
最初は冗談に聞こえるけど、これは“欲求の向かう先が変わってきている”証拠でもある。
「理解」と「肯定」が、次の時代をつくる
これからの時代、人が本当に求めるのは、無条件の理解と存在の肯定。
つまり、“自分のままでいい”と思える環境と、“誰かにちゃんと理解されている”という感覚です。
UKERU合同会社は、人から本当に必要とされるサービスを作りたい。
人間の欲求を理解し、そこから逆算して、心の奥から満たされる体験を提供していく。
これからの時代、「欲求を理解できる企業」だけが、本当の意味で“豊かさ”を作れる。
俺は、そう本気で信じています。


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