
経営と事業
成果が出ない人は自分が話したいことを話している。私が置いている3つの問い
投稿 2026.10.23 05:05
相手のために話したはずなのに、なぜか空気が重くなる。
そんな経験はないでしょうか?
私は恋愛コンサルとして100名以上の方にコーチングや面談をしてきました。
その前には営業として100人以上と向き合い、他社の高単価商材の営業も2年ほどやっています。
人と話す仕事ばかりを選んできたので、傷ついたことも山ほどあります。
そのうえで最近いちばん強く思っていることを、今日は書いておきます。
久田晃成果が出ない人は、自分が話したいことを話している
100名以上の受講生と、100人以上のお客様に向き合ってきた私の答えは、成果が出ないコンサルタントや営業は、自分が話したいことを話しているということです。
技術の差ではありません。
知識の量でもありません。
話す中身を、誰を起点に選んでいるかの差です。
そしてこれは、ある種とても普通のことでもあります。
人は、自分が喋りたいことを喋れているときがいちばん気持ちいいからです。
だからこそ、意識しないと必ずそちらに寄っていきます。
- ● 自分が知っていることを話したい
- ● 自分が学んだことを話したい
- ● 自分が今ハマっていることを話したい
なぜ、私たちは喋りたくなってしまうのか
相手が質問をしてきて、それに答えているときは何の問題もありません。
難しいのは、相手が話している最中や、聞いてほしいと思っている場面です。
そこで自分のことをベラベラ喋ってしまうとき、そこには別のものが入っています。
1承認欲求と自慢が混ざっている
自分の努力の高さを人に知らしめたい。
その気持ちがあると、聞かれてもいない自分の話を盛り込んでしまいます。
最近ハマっていることや、今学んでいることを差し込みたくなるのも同じ理屈です。
2プライドが判断をずらす
優秀だと思われたいという気持ちは、誰にでもあります。
私にもあります。
ただ、その気持ちが混ざった瞬間、話す中身の基準が相手から自分に移ります。
基準が移ったことに、話している本人は気づけません。
あなたが喋りたいことに、他人はあまり興味がありません。
ここを認めるところから始まります。
私が話す前に置いている3つの問い
私が指導をするときに、いちばん大事にしているのは3つの問いです。
口を開く前に、頭の中でこれを通します。
これを今言う必要があるのか。
これを今言ったら、相手はどう受け取るのか。
これは相手にとって必要な情報か。
この3つを通すだけで、口から出る言葉はかなり減ります。
そして減った分だけ、残った言葉が届くようになりました。
私はそのあとで必ずフィードバックもします。
あれは必要なかったな、こういう言い方の方が良かったなと、終わってから自分に返します。
- ・これを今言う必要があるのか
- ・これを今言ったら、相手はどう受け取るのか
- ・これは相手にとって必要な情報か
- ・終わったあとに、自分の発言を1つだけ振り返る
久田晃自分から話す人と、相手から選ぶ人の違い
同じ知識を持っていても、話す中身の選び方が違うと結果が変わります。
私は両方の側をやってきたので、その差ははっきり分かります。
違いが出るのは、話し終えたあとの相手の表情です。
| 比べる点 | 自分から話す | 相手から選ぶ |
|---|---|---|
| 起点 | 自分の知識 | 相手の状況 |
| 話す量 | 多くなりがち | 必要な分だけ |
| 混ざるもの | 承認欲求とプライド | 相手への観察 |
| 相手の反応 | たまたまの共感 | 自分ごとの納得 |
| 次の面談 | 同じ話の反復 | 前回の続き |
相手から選ぶようになると、話す量は減ります。
それでも伝わる量は増えます。
必要なことだけが残るからではないでしょうか?
3つの問いを通すと、何が変わるか
この習慣を入れてから、指導の場で起きることがはっきり変わりました。
商品を売るときも、営業をするときも、同じ変化が起きています。
要は、相手の立場になって発言できているかどうかだけの話です。
1相手が自分の話をしてくれるようになる
人は基本的に、自分の話を聞いてほしい気持ちが強いです。
特に指導される側の立場にいるときは、その気持ちがより強くなります。
こちらが黙ると、その分だけ相手が埋めてくれます。
2最適解を出す速さが上がる
相手にとって何をするのがいちばんいいのか。
その最適解を瞬時に出して行動することが、私はいちばん大事だと思っています。
自分の話を削ると、その判断に使える余白が増えます。
3気をつけたいのは、場面によって答えが変わること
ただし、これがすべての場面に当てはまるわけではありません。
恋愛の場面はまた別です。
恋愛であれば、たくさん喋って相手を楽しませることも、喋ることで相手の負担を減らすことも、立派な技法になります。
コンサルタントとして必要なことだけを話すという話と、混同しない方がいいです。
ここからは、私自身の恥ずかしい話をします。
以前、私はスタッフに対して感情のまま言葉を返してしまったことがあります。
そんなこと言ってる場合じゃないだろ、と口から出ていました。
言っている内容自体は、間違っていなかったと今でも思います。
ただ、あのとき相手が必要としていたのは、正しさではありませんでした。
100名以上の受講生に3つの問いを通せと言っている本人が、自分の会社では通せていなかったわけです。
あとから振り返って、あれは今言う必要があったのか、と自分に返しました。
答えは、なかったです。
言いたいことを言った瞬間だけは、たしかに気持ちが軽くなります。
その軽さの分を、相手が引き受けているだけでした。
私はここで、正しさは、相手にとって必要な情報とは限らないことを学びました。
よくある質問
Q. 話す量を減らすと、頼りなく見えませんか
A. 基本的には、逆だと思っています。
必要なことだけを言う人の方が、言葉の重さが増します。
ただ、ここは臨機応変でいいです。
相手が明らかに不安で、言葉数そのものを求めている場面なら、量を出す方が正解のこともあります。
Q. 自分の話をしてはいけないということでしょうか
A. そういうことではありません。
相手に質問されて答えるときは、自分の話をどんどんした方がいいです。
問題になるのは、相手が聞いてほしいと思っている場面で自分の話に切り替えてしまうときだけです。
この線引きさえ持っておけば、自己開示は強い武器になります。
Q. 3つの問いを毎回通すのは大変ではありませんか
A. 最初は大変です。
私も口を開く前にいちいち止まるので、会話のテンポが落ちました。
ただ、しばらく続けると反射に近くなってきます。
全部を毎回できなくても構わないので、まずは終わったあとの振り返りだけから始めるのがおすすめです。
まとめ
今回は、成果が出ない人ほど自分の話をしてしまうという話をしました。
私たちは、少子高齢化に付随する本質的な課題を解決することを掲げています。
その現場でやっていることは、目の前の一人の話を聞くことの繰り返しです。
自分が話したいことを一つ減らすたびに、相手が自分らしくいられる時間が少しだけ増えます。
なりたい自分になれる社会は、たぶんそういう小さな余白の積み重ねでできています。
あなたも次に人と話すとき、口を開く前に一度だけ止まってみてはいかがでしょうか?
久田晃口を開く前に、相手にとって必要な情報かを一度だけ問います。
減らすほど届く
