少子高齢化によって人口がどんどん減っていますが、日本はいつ逆に人口が増えたのでしょうか。
結論から言うと、日本の人口はずっと一直線に増えてきたわけではありません。
長い歴史の中で「増える時期」と「伸びが止まる時期」を行ったり来たりしながら、近代以降に一気に増え、いま再び減少局面に入っています。
1. 人口増加の歴史(ざっくり全体像)
(a) 最初の大きな増加:定住と農耕が広がった時期
最初に大きく人口が増えたと考えられているのは、縄文〜弥生のあたりです。
縄文時代は数千〜1万年以上続く長い時代で、人口は推計でしか語れませんが、時期によって増減を繰り返していたとされています。
そこから弥生以降、農耕が広がり、定住が進み、共同体が安定していくことで、人口を支える基盤が厚くなっていきました。
簡単に言うと、「食料を安定的に作れる=人口を維持しやすい」社会に近づいていった、ということです。
(b) 古代〜中世〜近世:増えたり停滞したりの繰り返し
古代〜中世〜近世にかけては、社会の安定度、生産性、疫病や飢饉などの影響を受けながら、人口は上下を繰り返します。
ここは「ずっと右肩上がり」というより、増えたり停滞したり、時には減ったりする、というイメージの方が実態に近いと思います。
(c) 江戸時代:人口規模が一段階大きくなった時代
そして江戸時代。ここは「人口が大きく伸びた時代」として語られることが多いです。
参考として、江戸幕府成立(1603年)頃に約1,227万人、享保期(1716〜1745年)頃に約3,128万人という整理があります。
この数字が完全に正確かどうかは推計の前提もありますが、少なくとも江戸の中で「人口規模が一段階大きくなった」という捉え方はできます。
2. 明治維新以降の推移(爆発的に増えた時代)
ここが一番分かりやすい「人口増加の本番」です。
江戸時代後半は人口が3,000万人前後で安定していたとされますが、明治以降、日本の人口は急増し、戦後も増加が続きます。
そして総人口は 2008年に約1億2,808万人でピークを迎え、その後は減少局面に入りました。
将来推計では、2070年に総人口が約8,700万人まで減少するとされています。
ここで大事なのは、「減少が始まった」という事実だけではありません。
減り方がゆっくりではないことです。
明治以降に増え続けた人口が、今度は逆向きに動き始めている。
しかもその変化は、数十年単位で体感できるスピードで進んでいます。
これは社会の前提が変わる、という話です。
3. 世界的な傾向と、日本特有の“効き方”
(a) 高齢化率が世界トップクラス
日本の高齢化率は世界でも最も高い水準のひとつで、国としては最上位クラスです。
現時点でも65歳以上が総人口の約3割に達していて、「高齢者が多い国」というより、社会の形が高齢化前提に組み替わっている国だと思っています。
(b) 日本だけの話ではない(東アジアは急降下が激しい)
これは日本だけの特殊事情というより、東アジア全体で出生率の低下が急である、という側面があります。
日本は「異常に特殊」というより、先に起きている側でもあると思います。
(c) 2025年問題:高齢化が本格的に効き始める節目
有名なのが2025年問題です。団塊の世代が75歳以上に入るタイミングで、医療・介護の需要が増え、現場の人材や提供体制の負荷が一段と強くなります。
ざっくり言うと、高齢化が“本格的に効き始める節目”が2025年です。
ここからの私のスタンス
人口減少は、ある意味で「社会の秩序」でもあり、多くの国がいずれ経験する流れだと思っています。
なので私は、人口減少そのものを「悪」と決めつけるつもりはありません。
UKERU合同会社としても、人口が減ること自体を否定しませんし、「人口を増やすこと」を最優先の目標にしているわけでもありません。
ただ、ここで誤解してほしくないのは、だから何もしない、という話ではないということです。
人口が減るというのは、社会の前提が変わるということ。
その前提の中で、
✓ どう生きたら幸せになれるのか
✓ どうすれば孤立せずに、人とつながっていけるのか
✓ どうすれば人生を前に進められるのか
私はそこに集中したいと思っています。
そして、少子化対策という言葉には、正直どこか「おこがましさ」も感じます。
社会全体の流れを“意志の力”でねじ曲げるような言い方になりやすいからです。
だからこそ、僕はこう考えています。
少子化を受け入れる。現実を直視する。
そのうえで、個人の幸福と、関係性の質を上げることにコミットする。
少子化になるということは、子どもが減るということです。
ならばせめて、子どもを授かりたい人が、授かれるような社会の条件を整える。
結婚したい人が、結婚を選べる状態をつくる。
人とつながりたい人が、孤立せずに済む仕組みを増やす。
経営者として、僕は「変えられない前提」を嘆くよりも、変えられる設計に集中するべきだと思っています。
人口動態という大きな流れを前にしたとき、私たちがやるべきことは、理想論を叫ぶことではなく、現実の中で機能する選択肢を増やすこと。
そのために、これからもUKERUとして、
個人の幸せと関係性の改善に真正面から取り組み続けます。





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